シニア犬にとって運動は大切ですが、年齢に合わせたケアが必要です。シニア犬の身体の状態をよく観察し、無理のない運動方法を見つけてあげましょう。

シニア犬の運動不足を解消するには?

「定期的に運動をしていると、一番難しいのはそれをやめることである。」

- エリン・グレイ

犬は年齢を重ねるごとにじっとしていることが多くなり、若い頃のような活発さを見せることが少なくなってきます。シニア期になり、一日中リラックスして過ごすことが愛犬にとって幸せなことだと思われるかもしれませんが、愛犬の健康のためには定期的な運動を続けることがとても大切です。定期的な運動が、高齢期に起きるさまざまな問題から健康を予防する最良の方法のひとつになります。運動不足は、高齢犬にとって体重の増加や肥満につながりやすく、それが原因で糖尿病や関節の問題など、さまざま健康問題のリスクも高まります。関節炎は高齢犬によくある問題ですが、普段から十分な運動を行うことで、関節の悪化を防ぎ、健康な関節の状態をサポートします。

高齢になるとどうしても体力が下がってきてしまいまので、運動のしすぎには注意しましょう。愛犬にとって快適な歩行とペースで、激しい運動ではなく、穏やかなペースで散歩に連れて行ってあげてください。また、常に愛犬が無理をしていないか、疲労の状態や呼吸を苦しそうにしていないかなど注意して観察することも大切です。愛犬の運動方法を見直す際には、特に体重が増えていたり、関節に問題がある場合は、事前に獣医師に相談しましょう。

野原を駆け回る犬

愛犬にとって適切な運動量とは?

高齢の犬に必要な運動量は、運動に慣れているかどうか、最近体重が増えたかどうか、健康上の問題があるかどうかなど、いくつかの要素によって異なります。愛犬の疲れのサインを見逃さず休むべきタイミングを判断してあげる必要があります。

  • 息が荒かったり、よだれが多くなってきたときは、愛犬に大きなストレスがかかっていて、脱水状態を起こしている可能性があります。特に暑い時期にはこのような症状が出ることがありますので、暑い中では運動させないようにしましょう。
  • 足を引きずっていたり、かばっているように見えるときは、炎症や関節痛を起こしている可能性があるので、運動を中止するサインです。
  • 咳は高齢の犬によく見られる症状ですが、心臓や気道に問題があるかもしれません。もし何度も咳を繰り返している場合があれば、犬にとってもつらい状態です。これが続くようであれば、獣医師に相談してください。

草むらの中を歩くシニア犬

愛犬の興味を引き付けること

愛犬がいつも楽しんで運動を続けられるようにするためには、普段の運動に少し変化を加えたり、いつもの順番を変えたりすることが有効です。走ることが問題なければ、毎日の散歩だけでなく、ちょっとしたジョギングを交えることで関節をや筋肉の健康を維持することができます。水泳も高齢犬に適した運動です。関節への負担が少ない運動なので、関節炎の犬には最適です。

愛犬の運動は何歳になっても大切です。愛犬が高齢なれば、体調に合わせて日々のルーティーンも変えて上げることも大切です。例えば、運動量の多かった日の翌日はゆっくり穏やかな散歩したりするなどを交互に繰り返すのもいいでしょう。高齢の犬の飼い主は、愛犬がどの程度の運動量を必要としているのか把握しておくことも大切です。