健康で幸せな犬のためのグルーミングの基礎知識

飼い主が知っておくべきグルーミングの基本がいくつかあります。グルーミングを定期的に行うことで、皮膚や被毛がきれいになるだけでなく、触れ合うことで社会性を育むことにも役立ちます。また、ノミやダニなどの害虫や、健康上の問題を引き起こす可能性のある病気やしこりなどがないか、身体の変化を観察する良い機会にもなるでしょう。

犬用のブラシを購入する前に確認しておくべきポイント。

  • 被毛のタイプにかかわらず、かぎ状になったり曲がったりしている細いワイヤーが狭い間隔で並んでいる「スリッカーブラシ」がおすすめです。このブラシは被毛のほつれや汚れなどを取り除くのに適しています。
  • 長毛の場合は、ピンブラシで毛玉を取り除きます。まっすぐなピンのようなものが、広い間隔で配置されているタイプのブラシです。
  • 毛ブラシは短毛の犬の被毛を滑らかにし、輝きをもたせるための仕上げ用として使用されます。
  • 金属製のクシは、特に長い被毛の場合の仕上げ用として適しています。

グルーミングをはじめる前に、スリッカーブラシかピンブラシを使って抜け毛や汚れ、毛玉を取り除きます。被毛が絡んでしまっている場合は、引っ張らないように根元を持って優しくブラッシングしてあげましょう。その後、毛ブラシまたはクシで被毛を滑らかにします。数分ごとに休憩させながらブラッシングしてあげると愛犬の負担も少なく、快適なブラッシングができるでしょう。

身体を洗う方法

ブラッシングが終わったら、身体を洗ってあげましょう。(特に汚れていなければ、2~3週間は洗わなくても大丈夫です)洗面器にお湯を張って(温度を確認しましょう)、優しく声をかけながら、滑りにくい場所で行ってください。

足元からゆっくりと水をかけ、首元に向かって水をかけていきます。頭にはまだ水をかけないで、水の感覚に慣れるまで待ってあげましょう。その後、犬用の特別なシャンプー(人間用は刺激が強い恐れがあるため)を使って、被毛を泡立てます。

すすぎは2回行い、泡と汚れをしっかり落としてあげましょう。また、頭は最後に洗うようにしましょう。犬はタオルでよく拭いてもらうことが大好きです。もし我慢できるようなら、ドライヤーを使うのもいいでしょう。

トリミングの方法

犬の被毛が毛玉になっている場合、はさみを使うことはとても危険です。どこまでが皮膚で、どこからが毛玉なのかを見極めるのは難しく、皮膚を切ってしまうことがあります。毛玉になっている場合は、トリミングサロンに行くことを強くおすすめします。

足のお手入れ

犬は一般的に足を触られるのを嫌がりますが、指の間や肉球の間の毛がもつれたり、感染症になったりしていないか気をつける必要があります。お手入れの方法は以下の通りです。

  • もつれた毛を取り除く。
  • はさみを使って、毛の長さを整える。

次に爪のお手入れをします。爪切りは健康のために大切なことなので、これが楽しい時間になるようにうまくいったらほめてご褒美をあげましょう。数週間に1回、次の方法でお手入れしてあげましょう。

  • 必ず犬用の爪切りを使用する。
  • 爪の先端部分だけを切り、血が出る可能性のある部分(爪の生きている部分)は切らないように注意する。
  • 狼爪(親指の部分)も忘れずに。伸ばしたままにすると、巻き爪になって皮膚に食い込んでしまうこともあります。

耳のお手入れ

入浴時に耳の外側を水で洗い、耳の内側は専用のクリーニング液を使って耳垢を取ります。最初に手のひらでボトルを温め、耳の中に少量つけます。耳の付け根を優しくマッサージしながら汚れを落として、乾いた綿棒やコットンで汚れや耳垢を取り除いてあげましょう。

愛犬のデンタルケア

犬の歯磨きは回数を重ねるごとにラクになっていきます。犬用の歯ブラシ、ガーゼ、またはスリーブなどを使って、犬用の歯磨き粉で歯の外側や歯茎のラインに合わせて磨きます。

愛犬の身体を定期的にお手入れすることは、犬の健康状態を維持することに加えて、飼い主との絆を強くします。辛抱強く練習すれば、愛犬と一緒に楽しめるようになるでしょう。